知的障害者の子をもつ親御さんの安心のために「親なきあと」を一緒に考えます。お子さんが地域で安心して生活し続けるためのアドバイスを。

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業務日誌

日々の活動報告です。行政書士以外の活動報告なども合わせてさせていただきます。

専門家に頼む効果

2017/07/30

年金申請の結果が思うようにならなかった場合でも、次の手段があることはわかりました。ただし、そういったことを家族だけで行うのは正直大変です。専門家の方にお願いした場合、受給できる確率は上がりますか。

A・確実に受給できるわけではありませんが、説得力のある書類を作成してもらえます

年金申請の結果が思うようにいかなかった場合の対策を、家族だけで行うのはなかなか厳しいものがあるかもしれません。

そこで、障害年金に詳しい社会保険労務士(社労士)に助けてもらうのも検討してほしいことの一つです。より正確に本人の状態を診断書に反映してもらったり、障害年金を申請して思うような結果が出なかった場合にもう一回審査してもらったりする際などに、心強い味方です。かかりつけ医に働きかける場合なども力になってくれますし、障害年金に詳しい医師の情報を持っていたりもします。

ただし、当然ですが依頼する場合にはそれなりのお金もかかります。たとえば審査請求を社労士に頼んだとしても、実際に判断が変わるのは1割程度、さらにもう一度申し立てる再審査請求でも1割程度といわれています。お金は払ったけど結局ダメだったとなると、よりダメージも大きいですよね。社労士の中には無料で相談を受けてくれる人も多いようなので、まずはそういった場を活用してみてもいいかもしれません。

ある社労士に聞いたところ、以前はどんな判断基準かはっきりしていなかったのが、ガイドラインができたおかげで、それに合わせた申請書などを準備しやすくなり、より理論立てた説得力のあるものを出せるようになったというプラスの面もあるとのことでした。ご参考にしてみてください。

有期年金の更新について

2017/07/02

年金は受給していますが、2年ごとに更新で、その都度書類提出が必要になります。どのようなことに注意したらいいでしょうか。

A・できるだけ同じ診断書にしてもらいましょう

障害年金には、障害状態確認届の提出が求められる「有期年金」とその必要がない「永久認定」があります。「有期年金」の場合は、できるだけ診断書の内容は変えないようにしましょう。状態が良くなったと取られ、障害年金の等級を下げたり、不支給にする理由にされたりする可能性があります。状態に変化がないのであれば、同じ医師に、同じ診断書を書いてもらったほうが安心です。

長期的には、医師が替わる場合、あるいは病院が替わる場合を考えて、診断書のコピーをとっておき、新しい医師にそれを渡して同様の内容で書いてもらうことも必要です。

また、ここ最近、働いていることで障害の状態が良くなったと取られ、障害年金の等級を下げられるという話をよく聞きます。

この場合の対策として、職場の人の意見書を付けてもらうという方法があります。職場では実際にこんな支援をしている、例えば同時に2つのことができないので見守りをしているとか、あるいは職場でこんなトラブルがあったので現在はその対処としてこのような支援をしているといった情報は、本人の障害の状況をより詳しく知ってもらい、必要な年金受給につなげるために有効です。

申請したが年金受給が認められなかった

2017/05/21

20歳になったときに年金申請しましたが、受給できませんでした。もう年金はあきらめるしかないのでしょうか。

A・まだ次の手段があります

20歳の時に申請したけれど、年金を受給できなかったという場合、そこで年金をあきらめてしまう方も多いかもしれません。

決定に納得できないときは、判定に不服だからもう一度審査してくださいという「審査請求」ができ、さらにもう一度「再審査請求」ができます。「審査請求」は日本年金機構から通知が届いてから3か月以内に、住んでいるところの地方厚生局に対して行います。ただし、まったく同じ資料で再度の審査を請求しても変わる可能性は低いので、どうして不支給の判断になったのか、理由を考えて審査請求書を作成する、場合によっては追加の資料を提出するなどの工夫も必要です。「再審査請求」は、「審査請求」が棄却または却下になった場合、2か月以内に厚生労働省内の社会保険審査会に対して行うものです。

また上記とは別に、新たに診断書を作成してもらって請求を一からやり直す「再裁定請求」という方法もあります。

これらを行ってもダメな場合でも、次の方法「事後重症請求」があります。これは障害認定日、つまり20歳の段階では障害の程度が年金を受給できる障害年金の等級に該当していなくても、その後状態が悪化して、その症状が障害年金の1級や2級に該当した場合に適用される制度です。

知的障害の状態は大きく変化することはあまり考えられませんが、精神的に落ち着かなくなったり、こだわりが強くなったり、二次障害が出たりして、日常生活の自立度が低くなるというようなことは大いにあり得ます。そういった場合に、この事後重症の制度を利用して、基礎年金を申請すれば、受給できる可能性も出てきます。

医師に理解が無い

2017/05/14

私の子どものかかりつけの医師も、話をする感じでは年金に対する理解があまりなさそうです。ただし、近くに診てもらえそうな病院がなく、それ以外には不満はないので、できるだけ今の医師に今後もかかりたいと思っています。どうすればいいでしょうか。

A・日常生活状況等を書面にして、診断書に反映してもらう

障害年金の理解は、医師によって違いがあるのが実情です。そのため、診断書も本人の状況をよく把握して詳しく書いてくれる医師もいれば、一番大切な障害の状態について2,3行だけしか書いてくれない医師もいるようです。これでは、審査をする事務センターの認定医の決定にも影響が出てしまう恐れがあります。

そこで、かかりつけ医に対しては、障害状態や日常生活・仕事などにおける支障について、できるだけ具体的に説明して、診断書に反映してもらうよう働きかけましょう。また、実際に診察を受けていて、医師の姿勢に不安を感じたら、診断書に書いてほしい内容を口頭で伝えるよりも、書面にまとめるほうが確実かもしれません。

役所の窓口で受け取り拒否にあった

2017/05/07

障害年金の申請のために役所に行ったところ、申請自体は受理されたのですが、子どもの病歴についてまとめた資料を添付したところ「こんなものは判断に関係ない」と言われて受け取り拒否されました。そのようなことは許されるのですか。

A・役所に拒否する権限はありません。

ここ数年、ガイドライン運用以前から、障害の状態が変わっていないのに支給停止になった、窓口でなかなか申請書を受け付けてもらえない、といった話をよく耳にするようになっています。

たとえば年金の申請時に提出する書類で一番大切なのは医師による診断書ですが、その次に大切なものに病歴・就労等申立書があります。これは診断書では十分伝えられない、家族でしか知りえないような本人の状態を記入するもので、定型の書式では書ききれない場合、自分で作成したものを添付することもできます。

この書類について、役所の窓口で別紙添付を拒否されたとのことですが、役所はあくまで書類を受け取るのが業務で、そんな権限はありません。残念ながら一部で実際にこういったことが行われているのが現状のようです。

そういった場合は、はっきり「いや、これも審査に大切な資料なので受け取ってください」と言うか、責任者に話したいと伝えてください。申請をできるだけ押し戻そうと、窓口の担当者が深く考えずに対応している可能性もあります。拒否する権限はないので、しっかりと提出したいという希望を伝えれば、必ず受理されるものです。

ガイドラインについて

2017/04/30

障害年金の審査の新しいガイドラインができたと聞きました。どのようなものでしょうか。

A・全国統一のモノサシができました

障害年金の受給には3つの要件があります。①初めて診断を受けた日(初診日)が特定できること。②規定以上の保険料納付実績があること。③初診日から1年6か月を経過した日(障害認定日)の状態が障害認定基準に該当することです。ただし生まれつきの知的障害者で療育手帳を取得している場合は①と②は問われず、20歳到達日の前日の障害状態が認定基準に該当することが受給の条件です。

この障害状態の認定基準ですが、これまで障害の程度を判断する場合、日常生活にどの程度支障があるのか、という視点で等級が決められていました。知的障害の場合、それ以上の具体的な判断基準は無く、その結果、地域によって障害年金支給率に大きなバラつきができていました。

そこで、等級判定のガイドラインが作成され、昨年の9月から運用されています。

現在受給している人については、障害の程度が変わらない場合は当分の間は等級非該当、つまり打ち切ることはしないとされていて、一定の配慮をすることにもなっています。このガイドライン運用による判定の実態がどうなっていくのかは、今後注視していかなければいけないと思っています。

子どもが年老いて病気になった時、身内がいない場合の医療同意は

2017/04/16

病気になって手術をする場合、本人もしくは親族の同意が必要になりますが、本人にその能力がなく、身内もいない場合は、成年後見人が同意してくれるのでしょうか?

A・今のところ他人には頼めません。制度の見直しが検討されています

手術などの医療行為には、原則として本人の同意が必要です。本人が同意できない場合は、家族ないし親族、及びそれに準じる近親者の同意が求められます。

そういった親族がいない場合はどうなるか。医師は成年後見人に同意を求めることがありますが、後見人にその権限はありません。結果的に同意が得られないため、医療行為自体を行わない、ということが起こっています。

実際には、医師から意見を聞かれたときには、後見人は「先生が最良と思われる方法でお願いします」といった話をして、ある意味医師にゲタを預けることになります。いろいろなことがあいまいなまま、現場の運用に任されている状況です。

現在成年後見制度の見直しが検討されていて、成年後見人に医療行為の同意権が認められる、という可能性もあります。しかしこれもいろいろと難しい問題をはらんでいます。成年後見人の負担が重くなりますし、後見人によっては安易な医療同意をしてしまう、あるいは逆に必要な医療も受けさせないとなる可能性もあります。今後の制度がどうなるか、注視していきたいと思います。

法制度の情報はどうすれば知ることができるか

2017/04/09

法律の施行や改正、制度の創設などの知識や情報は、どこに行けば手に入るのでしょうか?

A・新聞やサイトにアンテナ張っておきましょう

特にこれだけチェックすればOKというものは残念ながらありません。福祉のニュースは新聞にもよく掲載されますし、サイトでも取り上げられることがあるので、こまめにチェックしておくことで情報を拾うことができます。

また、親の会などで情報交換することで、新しい知識を手に入れることができるかもしれません。こういった場では、勉強会が実施されたり、行政との交流も行われたりしていることがあります。ぜひ積極的に参加してみてください。

総合支援法の改正の内容は

2017/04/02

障害者総合支援法が春に改正されたと聞きました。どのような内容ですか?

A・いくつかのポイントがあり、実際の施行は2年後

2016年5月に改正案が可決、成立しました。主な内容は、65歳で障害福祉サービスから介護保険サービスに移行する際に生じる自己負担を低所得者に限り無料とする。施設で暮らす障害者が地域のアパートなどで一人暮らしをする場合に、定期的に訪問して見守るサービスを創設する。といった内容が盛り込まれています。

実際に施行されるのは2年後の2018年春で、それまでに具体的な運用が決められることになります。

将来子どもが経済的に追い込まれたらどうする

2017/03/19

親がいる間は経済的にサポートできますが、親なきあとに子どもが経済的に苦しくなってしまうことも、考えたくはないですがあり得ることです。そういったときにはどのような支援制度がありますか?

A・最終的には生活保護、その手前でいくつか行政の制度もあります

2015年4月に施行された生活困窮者自立支援法では、生活全般にわたる困りごとの相談窓口が全国に設置されることになりました。働きたくても働けない、住むところがない、毎月赤字で借金生活から抜け出せないなどの相談に対して、専門の支援員が相談者に寄り添いながら、他の専門機関と連携して、解決に向けた支援を行うというものです。相談窓口は地域によって違いますが、役所や福祉事務所などにある場合が多いようです。

具体的には、どうやったら自立に向けて動き出せるかの支援プランを作成する、一定期間家賃相応の額を支給して就職に向けた支援を行う、家計状況の「見える化」をはかり根本的な課題を把握して、相談者が自ら家計管理できるように早期の生活再建を支援する、などがあります。

言ってみれば、生活困窮者に対してあまりお金を使わずにできる範囲の支援を行い、生活保護になる一歩手前で留まって生活再建をしてもらおう、というものです。

どうしてもこのままでは生計が維持できないとなった場合、最後のセーフティネットとして生活保護制度があります。

生活保護は、憲法に規定されている、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を保障するとともに、その自立を助けるためのものです。生活保護を受けることは国民の権利なので、生活を維持するために必要であればしっかり申請してください。そして同時に、少しでも収入を増やす努力をして自立を目指すことも必要になってきます。

生活保護を受けられるのは、国が定める生活保護基準によって計算された最低生活費を、収入が下回っていることが条件となります。単に生活が苦しい、というだけでは対象とはなりません。この生活保護基準ですが、住んでいる地域、家族構成や年齢、障害の有無など、細かく設定されています。これによって算出された最低生活費と、世帯の収入と認定された額を比較して、収入認定額が最低生活費より少なければ、その差額が生活保護費として支給されることになります。

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