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障害のある子にはケアがしっかりあるので、他のきょうだいに多くお金を残したい

2016/12/04

重症心身障害者の親です。この子は病院の中で十分なケアを受けて生活しており、経済的にもサポートがあるので、正直に言ってお金はかかりません。

そこで障害のある子には遺産は残さず、自分がいなくなったあとにこの子の世話を頼みたいきょうだいに多く渡すという遺言にしたいとのですが、そういったことは可能でしょうか。

A・この場合も遺留分は避けられない、間接的な渡し方を

障害のある子には、保障されている遺留分だけ残すという遺言なら問題ありません。しかし、たとえば遺産はまったく渡さないという遺言は、そのように書いたとしても実現するのはむずかしいのです。

重症心身障害者では、成年後見人が就任している場合が多いと思います。成年後見人には、遺留分を請求する責務があります。もし親の真意を子どもの後見人が理解していたとしても、遺留分の請求をせずにいると、成年後見人は職務を果たさなかったと見なされ、家庭裁判所から解任されるという可能性もあるのです。権利侵害にあたる遺言をそのままにするわけにはいきません。また、後見人がいなかったとしても、遺産分割の際は本人の了解が必要になり、障害者が意思を伝えられないとしたら、同様に権利を侵害する遺言内容は認められなくなります。

そこで、方法としては二つ考えられます。一つは、障害のある子への遺産を信託財産として渡し、その子がなくなった後の資産の行き先を、世話を頼んだきょうだいにするという方法です。本人には生活していく上で、多くの費用がかからないのであれば、この遺産はその後もあまり減らずに残るでしょう。将来的に、世話をしてくれたきょうだいに、多くの遺産を渡せることになります。

もう一つは、きょうだいに成年後見人に就任してもらい、後見報酬を受けとってもらうという方法です。親族が後見人の場合、家庭裁判所は報酬を低めに設定する可能性がありますが、長期にわたる後見業務となれば、総額ではそれなりの金額になるかと思います。

相続遺留分は強力な権利なので、これを侵害するような内容の遺言で摩擦を生じさせるのは得策ではありません。ここに紹介したような方法で、世話を頼みたいきょうだいに、将来的に多くの財産を残すことを検討してみてはいかがでしょうか。

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