後見人は誰に頼めばいいのか

子どもの成年後見人を立てる場合に、身近な親族がいいのか、専門家に頼んだ方がいいのか、専門家であればどんな職種の人がいいのか。何か基準のようなものはありますでしょうか?

A・本人の気持ちを汲んで、安心して任せられる人を探しましょう

成年後見人を誰にするかを実際に決めるのは家庭裁判所です。ただし、申し立て時に候補者を記載した場合に、その人のプロフィールに大きな問題(破産している、多額の借金がある、以前家庭裁判所から後見人等を解任されたことがあるなど)がなければ、候補者がそのまま選任される可能性は高いです。

選ぶポイントは、本人の気持ちを汲んでくれる人、安心して任せられる人、というところだと思います。身近な親族で本人のことも良く知っている人であれば、意思疎通も取りやすいでしょうから、そういった人に頼めればいいですね。ただ、その方が本人より高齢もしくは年齢が近い、または仕事などの関係で遠方に行く可能性があるなどの場合、後見人を交代しなければいけなくなるかもしれませんので、そういったことも踏まえた判断が必要です。

身近に適当な人がおらず、専門家を探して依頼するのであれば、後見人の実績があり、信頼できそうな人を見つけなければいけません。弁護士、司法書士、行政書士、社会福祉士などが専門家として後見人業務を行っていますが、どうしてもその活動は財産管理のみになりがちで、本人とのコミュニケーションを取るというところまでは手が回っていない場合が多くあるようです。また、ニュースで後見人の横領事件なども耳にすることがあり、専門家に任せれば安心とは言い切れない状況がありますよね。人を見る目が重要になります。

まずは身近な親族等で適任者がいればその方に、専門家であれば実績ある方に、あとは親として信頼できるか否かを判断する、ということになるかと思います。