ギリギリまで子どもの面倒は自分たちが見たい

将来的には成年後見制度も必要なのはわかるけれど、自分が元気なうちは子どもの面倒は自分で見たいと考えています。ギリギリまで待って、自分たちではできなくなったら後見人に託す、といった方法はありますか?

A・任意後見や自立支援事業など、周囲に気づいてもらうルートを確保

この質問者のように考える人は多いと思います。ても、体調や判断能力が衰えてきて、子どもの面倒を見られなくなるのがいつなのかを、自分でわかるのは難しい場合もあるのではないでしょうか。それなら、どのタイミングで利用を開始すればいいのかを考えてみたいと思います。

親が元気なうちに、自分の判断力が落ちてきたときに子どもの成年後見制度につなげられるような準備をしておきましょう。その準備とは、親が弱ってきたことを知ってもらえるよう、周囲にいろいろなつながりを持っておくことです。

たとえば親が任意後見契約を結び、その契約中に、自分が弱ってきて契約が発効したら、子どもの後見申立てをしてもらうという条項をつけておくという方法があります。また、より手軽なのは、前述の日常生活自立支援事業を利用して、支援員に定期的に訪問してもらう、ということです。

あるいは、こういった制度利用をしなくても、地域の民生委員にコンタクトしておく、さらには親の会や近隣とのおつきあい、親自身の仕事や趣味のつきあいの中で、親の判断能力がおとろえてきたサインをキャッチしてもらえるように、社会との接点をなるべく多くもっておきましょう。そうすれば、いざというときに、必要なルートにつないでもらえる可能性が高くなります。