自筆遺言を書く場合に注意することは

自分で遺言を書いてみようと思うのですが、正しい書き方で書かないと無効になることがあると聞きました。どのようなことに注意すれば良いでしょうか。

A・3つのポイントを押さえれば有効、死後確実に見つけてもらう仕組みも必要

自筆証書遺言は、自分一人でできるし、お金もかからないので、手軽に書くことができますね。ただし、次の法律上の要件を満たさないと、無効なものになってしまいます。

①全文を自分で書く。パソコンなどで作成したものは無効、本文は自分で書いたけど、財産目録はエクセルで作ったという場合でもやはり無効になってしまいます。また、法律上の要件ではありませんが、鉛筆や消せるボールペンなど変造が可能なものは避けましょう。

②日付を書く。○○年○○月吉日、などという書き方は書いた日が特定できないために無効です。また、この日付もゴム印などではNG、自筆で書きましょう。

③署名押印がある。印鑑は実印でなくても大丈夫です。

要件はこれだけですので、簡単に書けそうですよね。また、状況や考えが変わったら、前のものは破棄して新しいものを書けばいいという手軽さもあります。

注意したいのは、書いたはいいけれど自分が亡くなった後遺言の存在に気付いてもらえない、あるいは誰かに改竄されてしまう、といったことが無いような保管方法を考えなければならないこと。

私が以前相談を受けた方は、このようなことを避けるため、額縁に遺言書を入れ茶の間に飾っておく、とおっしゃっていました。確かにこれなら見つからないことはないですね。